表記

表記

element(エレメント)はラテン語のelementumに由来しており、13世紀には「世の中の根元をなす物」といった元素とほぼ同義で用いられていた。
elementumの由来は、諸説あるがはっきりとしていない。
元素を表すには元素記号が使われる。
これは原子を表すためにも使われる。
例えば、水を構成する元素は酸素Oと水素Hである。
元素の性質は最外殻電子(価電子)に大きく影響される為、同様な性質を持つ元素は元素の族(元素群)は周期表においても、族(周期表の列)や系列として纏められている。
有機化学においては、水素と炭素以外の元素をヘテロ元素(ヘテロ原子)と呼ぶ。
水素と炭素とが特別に扱われるのは、炭素は任意の長さに鎖構造を伸ばすことが出来、任意の場所で分岐や環構造を形成することも可能な性質を持つので、有機化合物は炭化水素を分子構造の基本骨格として扱う為である。

日本語表記

日本語表記

元素名の日本語表記については学術用語集化学編に定められている。
原則としてIUPAC名を「化合物名日本語表記の原則」の「化合物名の字訳標準表」の規則に従いアルファベットの綴り字を機械的にカタカナと置き換えて日本語化する(訳字)。
それ故、必ずしも発音に忠実なカタカナ表記にはならない。
また、学術用語集の初版制定時にすでに日本語化しているものと、すでに英語以外の言語を基に訳字された用語はそのまま固定するように定めたので、英語以外の言語を語源とする日本語表記も存在する。
次に示す。

水素 - すでに日本語化、Hydrogen (英語、IUPAC名)
ホウ素 - すでに日本語化、Boron (英語、IUPAC名)
炭素 - すでに日本語化、Carbon (英語、IUPAC名)
窒素 - すでに日本語化、Nitrogen(英語、IUPAC名)
酸素 - すでに日本語化、Oxygen(英語、IUPAC名)
フッ素 - すでに日本語化、Fluorine(英語、IUPAC名)
ケイ素 - すでに日本語化、Sillicon(英語、IUPAC名)
リン - すでに日本語化、Phosphorus(英語、IUPAC名)
硫黄 -すでに日本語化、 Sulfur(英語、IUPAC名)
塩素 - すでに日本語化、Chlorine(英語、IUPAC名)
ナトリウム - Natrium(ドイツ語), Sodium(英語、IUPAC名)
カリウム - Kalium(ドイツ語), Potassium(英語、IUPAC名)
チタン - Titan(ドイツ語), Titanium(英語、IUPAC名)
クロム - Chrom(ドイツ語), Chromium(英語、IUPAC名)
マンガン - Mangan(ドイツ語), Manganese(英語、IUPAC名)
- すでに日本語化、Iron(英語、IUPAC名)
- すでに日本語化、Copper(英語、IUPAC名)
亜鉛 - すでに日本語化、Zinc(英語、IUPAC名)
ヒ素 - すでに日本語化、Arsenic(英語、IUPAC名)
セレン - Selen(ドイツ語), Selenium(英語、IUPAC名)
臭素 - すでに日本語化、Bromine(英語、IUPAC名)
ニオブ - Niob(ドイツ語), Niobium(英語、IUPAC名)
モリブデン - Molybdan(ドイツ語)、Molybdenum(英語、IUPAC名)
- すでに日本語化、Silver(英語、IUPAC名)
スズ - すでに日本語化、 Tin(英語、IUPAC名)
アンチモン - Antimon(ドイツ語)、Antimony(英語、IUPAC名)
テルル - Tellur(ドイツ語)、Tellurium(英語、IUPAC名)
ヨウ素 - すでに日本語化、Iodine(英語、IUPAC名)
ランタン - Lanthan(ドイツ語)、Lanthanum(英語、IUPAC名)
プラセオジム - Praseodym(ドイツ語)、Praseodymium(英語、IUPAC名)
ネオジム - Neodym(ドイツ語)、Neodymium(英語、IUPAC名)
タンタル - Tantal(ドイツ語)、Tantalum(英語、IUPAC名)
白金 - すでに日本語化、Platinum(英語、IUPAC名)
- すでに日本語化、Gold(英語、IUPAC名)
水銀 - すでに日本語化、Mercury(英語、IUPAC名)
- 元来日本語、Lead(英語、IUPAC名)
ウラン - Uran(ドイツ語), Uranium(英語、IUPAC名)

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